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薬剤師よりFrom a pharmacist

薬剤師より患者さんへ

しずおかクローバー薬局の薬剤師より、患者さんへお伝えしたい情報の掲載を行っています。
研修でのレポートやこれからの調剤薬局、薬剤師についてなど、薬剤をはじめとする様々な内容について触れています。

海外の薬局の特徴について

ミネアポリスで開催されたASHP学会発表及び講演への参加を通じて
海外の調剤や患者さんへのカウンセリング内容などを学んできました。
日本の薬局との違いについてご紹介します。

ASHPの様子
ASHPの様子
ASHPの様子
ASHPの様子

ASHP

ASHP [American Society of Health-System Pharmacists ]とは、臨床薬剤業務の普及に大きく貢献している学会であり、現在、40,000 人を超える学会会員数を有しています。

■セッション
  • ・多くのセッションがワークショップ形式。
  • ・スタッフに言われるがまま着席し、二部構成のワークショップに参加
■ポスター
  • ・薬剤師の介入による治療成績向上や医療費削減、カルテ調査の発表メイン
  • ・日本より薬剤師の地位が強い印象を受けた
■コミュニティファーマシー
  • ・3大コミュニティファーマシー:Walgreen、Rite aid、CVS
  • ・化粧品や美容用品、食品、お酒、生活用品、おもちゃ、雑貨、衣類などが購入可能。コンビニのような感じ
  • ・健康相談やカウンセリングだけでなく、予防接種も薬局で受けられる
■処方箋様式
  • ・FAX処方箋は昔からある様式
  • ・電子処方箋は最近台頭してきた処方箋様式で、患者が選んだ薬局に電子データを送信する方法
  • ・リフィル処方箋は、何度も使える処方箋
ミシガンの薬剤師
ミシガンの薬剤師
薬局調剤
薬局調剤
薬局調剤
薬局調剤

調剤

1人で120-160枚/日 1日12時間程度勤務 ほぼ立ちっぱなし(薬局)
基本的な調剤はテクニシャンが行う。

■調剤時の役割
  • ・テクニシャン確認項目
    [マッチング、薬剤、画像、用法、用量計算、保険クレーム]
  • ・薬剤師確認項目
    [患者氏名、誕生日、薬剤、医師名、アドレス、質問有無確認(法律で義務付けられている)+指紋認証]
  • ・調剤した薬は患者ごとにビニールバックにまとめる
  • ・薬剤師年収 1200万位 (ドラッグストア>病院)
  • ・処方箋が出てから14日後に保険が下りる
  • ・薬局で12日間調剤薬を保存、7日目と10日目にリマインダーコール
  • ・調剤薬を取りに来ない場合、13日目に分解して棚に戻す(14日目には支払われてしまうため)
  • ・患者の3~6%は取りに来ない
  • ・質問
    [患者さんに、何か質問はないか?と聞くのは法律で定められている。なければ、その旨をサインしてもらう]
■メールオーダー薬局
  • ・症状が安定している慢性患者に使用される薬をメールオーダーサービスを介して、メールオーダー薬局工場による自動調剤→最後だけ薬剤師がチェック→自宅へ配送で90日投与
  • ・処方薬の売上の20%以上はメールオーダー薬局が担当
■調剤の流れ
  • 1.処方箋データ受付
  • 2.テクニシャンが処方データを入力
  • 3.ボトルに薬品名、用法等を記載したシールを貼付
  • 4.ベルトコンベアで移動
  • 5.処方された薬品のカセットから、ボトルに薬品が充填(自動) 、充填時の写真(上部から覗いた写真)を自動的に撮影
    (錠剤以外はテクニシャンが調剤)
  • 6.薬剤師がボトルのバーコードを読み取り、PC上で正しい薬剤の外観と調剤時の写真を比較しながら監査を行う
  • 7.包装、郵送
■処方箋様式
  • ・FAX処方箋は昔からある様式
  • ・電子処方箋は最近台頭してきた処方箋様式で、患者が選んだ薬局に電子データを送信する方法
  • ・リフィル処方箋は、何度も使える処方箋
薬局調剤
薬局調剤

患者へのカウンセリング

患者さんにとって新しい薬を処方する時は、薬についての服用方法、副作用など説明。
慢性疾患に対して服用されている薬や病状を聞くなど、健康に関する全体像を把握 。

1. 薬物療法マネージメント MTM(Medication Therapy Management)

患者さんへのインタビューやカウンセリングを通じて病歴、服歴(処方箋、OTC、サプリメント全て)、アレルギーの確認などを行い、問題点があれば医師にフィードバック 個人個人に合った効率的な薬剤管理(総括的患者ケア)を行う。MTM業務を記録化する事で保険会社から薬局に報酬が支払われる。 重複薬剤削減など保険会社の負担も減らし、医療費削減に貢献。

2. OTCやサプリメントの提案

地域で一番近い医療従事者:薬剤師 医者にかかれない時や、軽い風邪やアレルギーなどの場合は薬剤師への相談が多い。 その時に適切な薬を提案、場合によっては緊急外来を勧める。

薬局調剤

Prescriber(処方権保有者)業務

アメリカ全体としてではなく、州別で薬剤師の業務や権限が決められている。

1. 予防接種

小児でも薬局でインフルエンザやMMRなどの予防接種ができる。帯状疱疹などの予防接種を行う場合も。 薬剤師が処方箋を書き、接種。

2. その他

低所得者医療扶助として避妊具(バースコントロール)、緊急避妊薬(モーニングアフターピル)を薬剤師が処方。

海外の薬局では

薬の処方という従来の業務に加え、予防接種、総括的患者ケアといった地域住民の健康維持・増進・予防に直接携わる